2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」
この作品は平安時代の女流作家紫式部を主人公にした作品です。
当然、作品の舞台のほとんどは京都なのですが、ロケ地は意外にも広範囲に及んでいます。
そんな「光る君へ」のロケ地を調べてみました。
- 【光る君へ】のロケ地(京都編)
- 【光る君へ】のロケ地(福井編)
【光る君へ】のロケ地(京都編)
以下は本来京都を舞台とするシーンのロケを行った場所です。
- 京都府・滋賀県
- 岩手県
- 栃木県・茨城県
【光る君へ】ロケ地 京都府・滋賀・熊野古道
本来、京都をメインの舞台とするはずの「光る君へ」ですが、京都やその近郊のロケ地の情報は今のところほとんどありません。
- 平安神宮
- 京都御所
- 石山寺
- 熊野古道
平安神宮
クランクインが平安神宮で行われたことは番組の公式X(旧Twitter)で報告されていました。
まひろは裳や唐衣をつけない軽装で、道長は武官の装束をまとっています。
この衣装の2人が平安神宮を背景とするどんなシーンを演じたのかはとても気になりますね。
平安神宮は1895年に平安遷都1100年を記念して創建された新しい神宮です。
御祭神は平安京に遷都した桓武天皇。
社殿は平安京の朝堂院(政が行われた正庁)を模して造られていることから、宮中のシーンに用いられる可能性が高いです。
平安神宮:京都府京都市左京区岡崎西天王町97
京都御所
内裏の建物として京都御所が撮影されたようです
京都御所は明治天皇が東京に行幸されるまでお住まいだった場所ですが、平安時代の内裏とは別の場所にあります。
【光る君へ】にも出てきますが、内裏は度々火事に見舞われ、そのたびに「里内裏」として別の邸が内裏の機能を代行していました。
現在の京都御所は元々は土御門東洞院のあった場所で南北朝時代に北朝の内裏として定着しました
営業時間:9:00~16:20
定休日:月曜日
石山寺
石山寺には「紫式部が源氏物語を書き始めた場所」という、伝承があります。
また、「光る君へ」の第15話ではまひろが石山寺を訪れますのでロケ地になる可能性があります。
主である彰子中宮に「新しい物語を作ってほしい」との要望を受けて石山寺に7日間の参篭をしていた紫式部が、琵琶湖の湖面に映った月を眺めて、須磨の段の「今宵は十五夜なりけり」の一節を書きだしたのが「源氏物語」の始まりである
源氏物語が第1段「桐壺」から書きだされたわけではなさそうだという事は学者の意見も一致しているようですが、書き始めが「須磨」であったかどうかはわかっていません。
石山寺には今も紫式部が執筆していたという「源氏の間」が残っています
石山寺:滋賀県大津市石山寺
熊野古道
熊野古道でのロケ地情報は出ていません。
なぜか検索されているようなのですが、紫式部が熊野古道をあるいたという事実も見つかりませんでした。
藤原の道長は吉野詣をしたことはありますが、熊野に関してはわかりませんでした。
【光る君へ】ロケ地 岩手県
数としては一箇所なのですが、岩手県のロケ地はまさにメインと言ってもいい重要なロケ地です。
歴史公園えさし藤原の郷
公式X(旧Twitter)ではクランクイン後岩手県奥州市でロケを行ったと書かれています。
この、「岩手県奥州市」のロケ地が「歴史公園えさし藤原の郷」だと思われます。
この「歴史公園えさし藤原の郷」は1993年の大河ドラマ「炎立つ」のために作られた大規模オープンセットを、歴史公園として整備したものです。
平安時代をテーマに街並みや貴族の邸などが再現されており、その後も多くのドラマや映画のロケ地として利用されています。
おそらくはこの先でも多くのシーンのロケ地となるのではないかと予想されます。
特に宮中などのロケには多く使われることと思われます。
上の画像のような「蔵人所」(蔵人の詰め所)も作られているようです。
蔵人所、と言えばロバートの秋山さんの扮する藤原実資の職場ですが、3話の予告に上の画像と同じ場所らしき背景が映っていました。
- 第1話:まひろが鳥を追うシーン
- 第2話:道長が武術の訓練をしているシーン
- 第3話:実資が帝の食事を調べようと思いつくシーン
- 第4話:まひろが五節の舞を舞うシーン
開演時間:9:00~17:00(11/1~2月末日まで9:30~16:00)
休業:1月1日(天災、施設点検などでの休業はあり)
入場料:大人1000円 高校生800円 小中学生500円(各種割引あり)
駐車場:無料
園内では
十二単などの平安衣装の体験を楽しむこともできます。
歴史公園えさし藤原の郷:岩手県奥州市江差岩屋堂小名86‐1
【光る君へ】ロケ地 栃木県・茨城県
- 真岡市鬼怒川河川敷
- 千本城跡
- 壬生町
- 茨城県石岡市染谷佐志能神社
- ワープステーション江戸
小山市鬼怒川河川敷
第1話のまひろ(紫式部)と三郎(藤原道長)の出会いのシーンは栃木県小山市の鬼怒川の河川敷で撮影されました
2人の出会いは京なので、当然川も2人の家からも近い賀茂川のはずですが、当時らしい景色を求めてか鬼怒川での撮影となったようです
- 第1話:まひろと三郎の出会いのシーン
- 第2話:まひろと三郎の再会のシーン
- 第3話:晴明が祈祷をするシーン
第3話で安倍晴明が祈祷を行うシーンを撮影したのも、鬼怒川の河川敷だったようです。
千本城跡
藤原の兼家が都を見下ろしながら、次男の道兼に帝へ毒を盛る事を命じるシーンは、栃木県の千本城跡で撮影されました。
第2話:兼家親子が都を見下ろすシーン
千本城の主であった千本氏は、兼家たち藤原北家の流れをくむ氏族だそうです
千本城跡:栃木県芳賀郡茂木町町田1380
壬生町 嘉陽が丘
7話に登場する四条院での打毬のシーンは栃木県壬生町の嘉陽が丘で撮影されたようです。
雨のせいで打毬を行う男性陣が2日にわたって撮影することになったようです。
8月という暑い時期の撮影でしたので、狩衣に行縢という装束での激しい運動を伴う撮影は大変だったことと思います。
狩衣:貴族男性の普段着。袖を後ろみごろにしか縫い付けず、袖に括り緒が通されているために袖だけを脱いだり、くくり止めたりできて動きやすい。
行縢:こうとう、あるいはむかばきと読む。鹿の夏毛皮で作った脚絆の一種
- 第7話:道長が打毬をするシーン
壬生町:栃木県下都賀郡 上稲葉
茨城県石岡市 染谷佐志能神社
第1話でちやはがまひろを連れて為時の仕官の祈願のために神社に通っていたシーンは茨城県の染谷佐志能神社で撮影されました。
染谷佐志能神社:茨城県石岡市染谷1856番地
ワープステーション江戸
まひろと三郎が散楽を見物した広場などの京の町は、茨城県のワープステーション江戸にオープンセットが作られました。
ワープステーション江戸は2020年まで一般公開されていましたが、現在は見学することはできません。
また、「光る君へ」の京の町はオープンセットですので、常設の施設ではなさそうです。
こちらがNHKのホームページに公開されているオープンセットのデザインとなります。
牛車が通ることができる幅広の道や橋、散楽の広場や長い築地塀などが配されています。
ワープステーション江戸:茨城県つくばみらい市南太田1176
【光る君へ】のロケ地(福井編)
史実の紫式部は父が越前守に任官された折に、越前(福井県)に暮らしていた期間があります。
ただ、今のところ福井でのロケの情報は確認できませんでした。
ゆかりの地である越前市には「紫式部公園」が作られていますが、こちらでロケが行われるかどうかはわかりません。
- 【光る君へ】滋賀県のロケ地
【光る君へ】滋賀県のロケ地
- 琵琶湖
琵琶湖
父為時の越前国司任官に伴い、まひろは京から越前へと向かいます。
その道中で琵琶湖を渡っていくシーンの撮影が3月7日に行われました
京から越前へ向かう道中では琵琶湖を船で渡り、その後陸路で敦賀の方へ抜けていく道筋が一般的でした。
これは現在でもあまり変わらず、JRで京都から福井県へ向かう場合、湖西線から敦賀の方へ抜ける特急サンダーバードに乗るのが一般的です。
敦賀までは北陸新幹線が開通したよね
琵琶湖ロケでは船上でまひろが琵琶を弾くシーンなどが撮影されたそうです。
紫式部が越前に滞在したのはわずか1年ちょっとのことですが、当時越前には宋人が交渉を求めて滞在しており、為時が宋人と交流を持ったことが史実として残っています。
越前編は5月末から放送予定です。
琵琶湖:滋賀県
まとめ
- 「光る君へ」の舞台は京都だが、ロケ地はほとんど京都ではない
- 「光る君へ」の重要なロケ地は岩手県
- 「光る君へ」の野外の撮影は栃木が多い
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